
2025.09.10
建設業界でも進む働き方改革とDX化|女性が活躍しやすい職場環境とは?
「建設業界って、なんとなく男性社会で、きつそう…」
そう感じたことはありませんか?
かつては長時間労働や肉体的負担の大きさから、女性が働きづらいとされていた建設業界。
しかし近年、働き方改革やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、業界の風景は大きく変わりつつあります。
労働時間の短縮、現場のICT化、女性専用設備の整備…。
こうした取り組みは、「建設業界=ブラック」というイメージを塗り替え、未経験でも女性が安心してキャリアを築ける環境へと進化しています。
本記事では、建設業界にける働き方改革とDXの影響、そして女性が活躍しやすくなるための制度や環境整備について詳しく解説します。
キャリアに不安を抱える20代の方々にとって、新たな一歩を踏み出すヒントになれば幸いです。
建設業界における働き方改革の流れ
建設業界は従来、長時間労働や休日出勤が常態化しており、特に現場業務では「3K(きつい・汚い・危険)」というイメージが根強くありました。
しかし、近年は政府や業界団体の働き方改革の推進が進み、建設業界にも変化の波が押し寄せています。
例えば、建設業界全体の「女性活躍・定着促進を目的とした実行計画」が策定され、令和7年(2025年)から令和11年(2030年)にかけたロードマップも制定されました。
この取り組みにより、女性技術者・技能者の入職数を毎年増やすとともに、離職を減らしていくことを目指しています。
また、多くの企業では残業削減や週休二日制の導入、適正工期の見積もり、土日閉所の運動など、現場の柔軟化や働きやすさの改善に向けた取り組みも進行中です。
こうした動きは、業界全体の意識改革にもつながっており、働き方改革の成果として、女性も含めた多様な人材が長く働き続けたいと思える職場づくりが進んでいます。
DX化による業務改善と柔軟な働き方の実現
働き方改革の実現には「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の推進が不可欠です。
建設業界では「時短」と「省人化」が基本戦略とされており、デジタルツールやロボット、AIなどの導入により、労働時間と労働人員の効率化を目指す動きが加速しています。
例えば近年、建設DXの流れにより、施工管理の一部業務を事務所でのテレワークやオフィス作業に切り替える「建設ディレクター」のような新しい職域も注目されています。
現場と事務所で業務を分担する仕組みにより、リモートによる柔軟な働き方が可能になりつつあります。
こうした改革により、特に子育て中や家庭と両立させたい女性技術者にとって、「現場に出られない日=仕事ができない日」というジレンマが軽減され、柔軟なキャリア形成が可能になってきています。
女性が働きやすい職場環境の整備
働く女性が現場で安心して働き続けられるよう、ハード面での環境整備も進んでいます。
トイレ、更衣室、休憩所、シャワー設備、冷暖房機器など、快適に過ごせる施設の導入促進が、各組織で進められています。
また、女性向け作業服や、女性でも扱いやすい資機材の開発にも取り組まれています。
ソフト面では、妊娠・育児期間中の労働時間調整や制度の周知、男性技術者の育休取得促進、働き方相談体制の整備など、個々の事情に合わせた柔軟対応も進行中です。
こうした施策は、「ライフステージの変化がキャリアの継続を阻む」という不安を軽減し、女性も安心して働ける環境を構築する大きな一歩となっています。
制度や環境が変える「建設業界のイメージ」
これまでの建設業界といえば「男性中心・きつい現場」の象徴でしたが、DXや制度改革、環境整備が進むことで、そのイメージは大きく変わりつつあります。
例えば、DXにより図面管理の効率化、デジタル朝礼、BIM(Building Information Modeling)による可視化などが進んでおり、職人の高齢化・外国人労働者増加にも対応しやすくなっています。
また、「女子会」など、女性社員同士の交流を積極的に支援する取り組みもあり、業界内の居心地の良さを高めています。
こうした「現場の変化」は、建設業界に対する新たな期待を生み出し、「女性でも働きやすい・かっこいい」「キャリアを築ける」業界という印象へと徐々に変容しています。
今、建設業界でキャリアを築くという選択肢
今後、少子高齢化による人手不足が進む建設業界において、女性の存在はますます重要になっています。
実際、国や業界団体も女性技術者・技能者の入職と定着を目指す計画を策定し、着実に前進しています。
また、DXや制度面での改善による柔軟な働き方の実現、現場環境の向上により、「未経験からでも挑戦しやすい業界」に変わりつつあります。
「設計・施工管理」「ICT推進」「建設ディレクター」といった多様なキャリアパスも広がっています。
将来性のある業界で、手に職をつけながら、自分らしいライフスタイルを維持しながら働ける場所として、建設業界は今、女性にとって大きな可能性を持った選択肢となっています。
まとめ
建設業界では、これまでの厳しい労働環境からの脱却を目指し、働き方改革とDX化が着実に進んでいます。
女性が働きやすい制度や設備も整備されつつあり、「現場=男性の仕事」という常識も変わり始めています。
今、未経験でもチャレンジできる建設業界の仕事は増えています。
将来性のある業界で、手に職をつけながら自分らしいキャリアを築きたいと考えるあなたにこそ、ぜひ知ってほしい変化です。
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「働きやすさ」や「安心して長く続けられる環境」を探している方にこそ、ぴったりの職場が見つかるかもしれません。
参考
■一般社団法人全国建設業協会『女性活躍推進のための実行計画』
https://note.com/zenken_net/n/n1f1d3aa0f8fc
■株式会社新興出版社『建設業のDXが切り拓く未来』
https://www.shinko-web.jp/feature/14303
■労働政策研究・研修機構(JILPT)『建設ディレクターの導入事例』
https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20250213/resume/06-casestudy2-suda.pdf
■フルノシステムズ『建設DXの最前線と現場改善の事例』
https://www.furuno.com/jp/construction-dx/column/20231001/