INTERVIEW

未経験×施工管理で手に職を、
現場のリアルとDXがもたらす新しい働き方

技術者M.A

未経験から現場のプロへ

まず自己紹介をお願いします。どのような経緯で施工管理の道に進まれたのでしょうか?

昨年の9月にエンジニア株式会社に入社し、研修を経て、現在は施工管理補助として内装工事の現場で働いています。求職活動中にエンジニア株式会社を通じて建設業や施工管理技士について学ぶ機会があり、“手に職をつけて働ける”という点に非常に魅力を感じました。施工管理の仕事は、現場の状況を管理し、スケジュールや品質、コストを調整する責任を持つ仕事です。自己成長を図りながら社会貢献できるという大きなやりがいを感じ、進む決断をしました。

実際に働き始めて、最初はどんなことに驚きやギャップを感じましたか?

施工管理の仕事には幅広い知識が必要であることに最初は驚きました。たとえば現場での安全管理を一つとっても、工事の作業内容を十分に理解していないと、どの作業が危険なのか、どのような注意が必要なのかを判断できないと気づきました。実際に現場で作業が進む中で、作業ごとのリスクや安全対策を把握し、効果的に指示を出すためには作業内容を深く理解することが不可欠です。現場では安全を守るための指示や調整が重要になるので、この点を早く身につける必要があると実感しました。

苦労したり壁にぶつかったとき、どのように乗り越えましたか?

業界未経験だったため、現場で使われる専門用語や業界特有の言葉についていけず、最初は本当に戸惑いました。職人さんや上司、他部署との会話でわからない言葉が出てくると、どう返せばいいのか悩むことも多かったです(こうした社員の声を受け、当社では「建設用語解説に特化したChat-GPT」を社員限定でご提供しています。これは、現場やオフィスで建設用語が分からないときに、いつでも気軽に相談できるよう設計されており、専門用語に関する疑問をその場で解消することが可能です)。しかし、わからないことがあればその場でメモを取り、後で調べたり、職人さんに質問したりして学びました。こうして積極的に質問することで知識を深められるだけでなく、現場の人たちとのコミュニケーションが増え、信頼関係を築くきっかけにもなったと感じています。

3Kのイメージが変わった瞬間

建設現場は「きつい・きたない・危険」というイメージが先行しがちですが、実際に働いてみて印象は変わりましたか?

正直に言うと、「きつい・きたない・危険」というイメージは、働いてみても大きくは変わりませんでした。体力的に厳しい作業が多いのは確かですし、危険を伴う作業もあります。ただし、しっかりした安全管理や教育が行われていて、自分自身が学ぶことで危険リスクを減らすことはできます。また、現場では清掃や整理整頓が重要な作業の一部として徹底されており、これらがきちんと行われることで安全かつ効率的な環境が保たれています。厳しさを感じる場面もありますが、その分、管理体制やチームワークがしっかりしていて、やりがいを持って仕事ができると感じています。

3Kが大きく変化していると思ったのは、どんな場面でしたか?

「3K(きつい・きたない・危険)」が変化しているかどうかは、まだはっきりと実感できるほどではありません。ただ、社会的なイメージを良くするために、現場で自分も意識して改善に取り組んでいきたいと感じています。たとえば、安全管理や衛生管理が徹底されていて、日々の清掃や整理整頓によって現場環境が整っていると感じます。その結果、「きたない」という印象は以前より減り、さらに危険対策が強化されることで「危険」が軽減されているのではないかと思います。今後も現場での安全や清潔さを守る取り組みを続け、より良い環境づくりに貢献していきたいです。

現場でどのような取り組みや工夫が進んでいると感じていますか?

3K改善に向けた取り組みとして、まず「きつい」作業については、効率化や役割分担がしっかり進んでいると感じます。体力的に厳しい作業でも、休憩時間をきちんと設ける、作業の順番を工夫して負担を分散するなど、無理なく進められるように配慮されています。
「きたない」に関しては、日常的な清掃や整理整頓に加えて、看板を作成して呼びかけを行うなど、清潔さを保つ工夫が日々実践されています。これにより、作業効率の向上や事故の防止につながっていると感じます。
「危険」への対策は、朝礼などで危険箇所や注意点を共有し、安全管理を徹底することで事故を未然に防ぐように努めています。スタッフ全員が安全第一で行動する意識を高く持っており、以前より安全性が高まっている印象です。
こうした取り組みによって3Kのイメージが少しずつ改善し、より働きやすく、安全で快適な現場になっていくのではないかと思います。

DX時代における施工管理の可能性

BIMやドローン、AIなど、新しい技術を取り入れた現場を経験したことがありますか? 具体的にどんな変化がありましたか?

現時点では、BIMやドローン、AIなどの新しい技術が実際に導入された現場を経験したことはありません。ただ、これらの技術が施工管理に与える影響には非常に興味を持っています。たとえばBIMを活用すれば、現場作業の効率を大きく向上できるでしょうし、データを基にした施工管理が可能になることで、現場での意思決定をより迅速かつ正確に行えると期待しています。

デジタル技術が施工管理の仕事にどのようなメリットをもたらすと思いますか?

デジタル技術の導入は、施工管理の仕事に大きなメリットをもたらすと考えています。たとえばBIMを活用すれば、施工前に潜在的な問題をあらかじめ把握でき、対策を立てやすくなります。AIによるデータ解析や予測を取り入れれば、施工中のリスクを未然に防ぎ、計画的に進められるでしょう。これらの技術が普及すれば、施工管理はより効率的で精度の高いものとなり、結果的にプロジェクトの品質向上に寄与すると期待しています。

DXに関わるプロジェクトで印象的なエピソードややりがいを感じた場面があれば教えてください。

直接DXに関わるプロジェクトを経験したことはありませんが、将来的にはぜひ携わりたいと思っています。建設業界は人手不足や高齢化、長時間労働など多くの課題を抱えていますが、それらを解決するうえでDXは非常に重要な役割を担うと考えています。たとえばIoTを使って現場の状況をリアルタイムで把握したり、AIで作業の進捗や問題点を予測したりすることで、業務の大幅な改善が期待できます。今後はこうした技術を実際に活用し、業界の変革に貢献していけることを楽しみにしています。

仕事を通じて得たスキルとキャリア観

入社してからこれまでに身についたスキルや成長を実感する場面はどんなときですか?

入社当初は、作業内容や道具の名前、使い方など何もわからず戸惑うことが多かったです。しかし、現場での安全管理や書類作成を担当するうちに少しずつ知識が身につき、経験を積み重ねられました。その結果、現場全体を俯瞰しながら、さまざまな業務を円滑に進めるスキルが備わってきたと感じます。

資格取得や大規模案件の経験が、キャリア形成にどのように役立ったと思いますか?

現在、2級建築施工管理技士の資格取得を目指して勉強中で、これが今後のキャリアにとって非常に重要だと感じています。資格を取得することで業界の専門知識を深められ、実務経験と合わせて自分のスキルをさらに向上できると確信しています。大規模案件を担当した経験はまだありませんが、将来的には関わりたいと思っています。大規模案件では多くの作業を同時に進めるため、調整力や問題解決力が求められるので、日々の業務でその土台をしっかり築いていきたいです。

今後どのようなキャリアパスを描いていますか? 施工管理技士としての将来像をお聞かせください。

まずは2級建築施工管理技士の資格を取得し、より大きな責任を持った仕事に携わりたいと考えています。資格を取得すれば、施工管理に必要な専門知識を体系的に学べるだけでなく、現場での管理業務にいっそう役立つと感じています。大規模案件に関わる機会が増えれば、調整力や問題解決能力、チームワークなど、さらに高いスキルが求められるので、自分自身も成長し続けたいです。まずは現在の現場で確実に経験を積み、その後により大きなプロジェクトへとステップアップしていきたいと考えています。

求職者へのメッセージ

これから施工管理の世界に飛び込む方へ、「まず知っておいたほうがいいこと」は何だと思いますか?

施工管理の仕事は、配属先や現場によって状況が大きく変わります。そのため、それぞれの現場で求められる知識やスキルも違い、柔軟に対応できる力が必要です。何事にも積極的に学ぶ姿勢を持つことが、最初に知っておいてほしいポイントだと思います。

建設業界に抱いていたイメージと、実際に働いてみたリアルとの違いはありますか? 具体的にどんな変化がありましたか?

建設業界に入る前は、肉体的な作業が中心で比較的単純な仕事が多いイメージでした。しかし実際には、施工管理ではスケジュール管理やコスト管理、品質管理など、プロジェクト全体を把握して調整する業務が多く、幅広い知識が必要です。また、現場スタッフとのコミュニケーションや、迅速に問題解決を図る判断力も欠かせないと感じています。

あなたが感じる「この仕事の醍醐味」はどんなところですか?

施工管理の仕事の醍醐味は、施主の希望を形にできることです。施主との打ち合わせを重ねて期待に応えられるように調整し、完成したときに喜んでもらえる瞬間は大きなやりがいを感じます。また、自分が関わったプロジェクトが社会に残り、貢献できる点にも魅力があります。

最後に、未経験から挑戦する方や、キャリアアップを目指す方に向けたメッセージをお願いします。

未経験から施工管理を始める場合、最初はわからないことばかりだと思いますが、現場で学びながら少しずつ成長していけます。施工管理では幅広い知識が必要なので、常に学ぶ姿勢を持つことが大切です。焦らずに自分のペースで経験を積み上げれば、自然と次のステップに進めるようになります。キャリアアップを目指す方も、実務経験や資格取得によってさらに上を目指せる仕事です。挑戦し続けることで必ず成長できるので、自信を持って取り組んでください。