INTERVIEW

飲食店アルバイトから施工管理へ──
“手に職”をつけ、自分らしく輝くキャリアチェンジ

技術者A.K

未経験から現場のプロへ

まず自己紹介をお願いします。どのような経緯で施工管理の道に進まれたのでしょうか?

前職では飲食店でアルバイトをしていて、接客の楽しさと達成感を感じていました。しかし、いつしか「ものづくり」の現場にも興味が湧き、特に店舗の内装や設備工事を見て「自分も建物をつくる側になってみたい」と思うように。転職を決意し、昨年11月にエンジニア株式会社へ入社しました。

実際に働き始めて、最初はどんなことに驚きやギャップを感じましたか?

入社直後は、工事現場の専門用語や図面の読み方になかなか慣れず、先輩の指示を聞いても頭が真っ白に…。さらに、工期や予算のプレッシャーもあり、「自分に務まるだろうか」と自信をなくすこともありました。

苦労したり壁にぶつかったとき、どのように乗り越えましたか?

私は、毎日学んだことをノートにまとめ、先輩や職人さんに「なぜこうするのか」を都度質問。小さな疑問も放置せず解決することで、少しずつ現場の流れが見えてくるようになりました。チームで共有するチェックシートづくりも提案し、現場全体のミスを減らせたときは大きな喜びを感じました。

3Kのイメージが変わった瞬間

建設現場は「きつい・きたない・危険」というイメージが先行しがちですが、実際に働いてみて印象は変わりましたか?

女性目線で言うと、確かに体力勝負の場面や高所での作業は「きつい」と感じることもあります。ただ「きたない」「危険」への対策は、想像以上に進んでいます。たとえば、現場の清掃や廃材整理は毎朝徹底して行われ、作業エリアは常に整理整頓された状態。防護具や安全帯の点検も厳格で、危険箇所にはフェンスやガードがしっかり設置されています。

3Kが大きく変化していると思ったのは、どんな場面でしたか?

私が「3Kが変化している」と実感したのは、次のような場面です。

・整理整頓の“見える化”:清掃スケジュールをアプリで管理し、達成度がグラフで共有される仕組み。
・メンタルケア:週一回の「現場振り返りミーティング」で、体調や不安をチームで相談できる。

これらにより、初心者や女性でも安心して働ける現場になっていると感じます。

DX時代における施工管理の可能性

BIMやドローン、AIなど、新しい技術を取り入れた現場を経験したことがありますか? 具体的にどんな変化がありましたか?

正直に言うと、実際にBIMやドローン、AIを使った現場に入ったことはまだ一度もありません。今は基礎の安全管理や書類作成に慣れることで手いっぱいですが、研修資料や先輩の話からその可能性には大きな期待を持っています。

・BIM(3Dモデル)
まだ使ったことはありませんが、図面だけだとイメージしづらい建物の構造を立体的に見られるという話を聞き、手戻りや調整作業の負担が減るのではとワクワクしています。

・ドローン空撮
飛ばした経験はありませんが、足場を組まずに高所を撮影できる点は、安全性の向上や進捗確認のスピードアップに役立ちそうだと感じています。

・AI予測ツール
こちらも使いこなせてはいませんが、過去データから資材発注量や遅延リスクを自動で予測してもらえるなら、発注ミスや過剰在庫の心配が減り、現場にもっと集中できそうです。

今はまだ“聴講者”の立場ですが、まずは小規模なパイロットプロジェクトなどで実際の操作を学び、いずれは自分の現場でも新技術をフル活用できるよう準備を進めています。

仕事を通じて得たスキルとキャリア観

入社してからこれまでに身についたスキルや成長を実感する場面はどんなときですか?

入社してまだ日が浅いため、一人で現場を回せるという段階には至っていません。ただ、最初の頃は、写真整理や安全チェックリスト作成に何時間もかかっていたのが、最近では先輩に「ここまでまとめられるようになったね」と言ってもらえた瞬間に、自分でも少し成長を感じました。小さな進歩ですけれど、「自分にしか気づかなかった危険個所」を発見できたときは、施工管理という仕事の醍醐味を実感できました。

今後どのようなキャリアパスを描いていますか? 施工管理技士としての将来像をお聞かせください。

資格については、今ようやく2級建築施工管理技士のテキストを読み始めたばかりで、専門用語を覚えるのに苦労しています。大規模案件の経験はまだなく、現場も小規模な店舗改修が中心ですが、まずはこの先で学んだ知識を実際の現場で使えるようになるのが当面の目標です。

将来のキャリアプランとしては、まず2級を取得して日々の業務で確実に使えるスキルを身につけ、小規模・中規模の現場を複数経験してから、大規模プロジェクトの補助業務にもチャレンジしたいと考えています。その先には1級施工管理技士を目指し、ゆくゆくはチームをまとめる立場で、現場全体を見渡せるリーダーになれればと思っています。

求職者へのメッセージ

未経験から挑戦する方やキャリアアップを目指す方に、「知っておいたほうがいいこと」や「この仕事の魅力」を伝えるとしたら?

正直、私もまだ入社して日が浅く、手探りの毎日ですが、もしこれから挑戦するならこんなことを意識するといいかなと思います。

・小さな疑問を大切に
私も最初は「なんでここでこうするんだろう…?」と疑問だらけでした。ひとつひとつメモして、その場で先輩に聞くと理解が深まります。

・失敗を恐れず手を動かす
書類の書き方や写真整理ひとつでも最初は時間がかかりますが、実際にやってみないと覚えられません。ミスしても学びと割り切って挑戦すると、意外と次が早くできます。

・コミュニケーションを楽しむ
職人さんや協力会社の方は経験豊富なので、「いつもありがとうございます」「ここどうすればいいですか?」と素直に話すと、親切に教えてくれます。

・目に見える成果が励みになる
小さな改修工事でも自分がまとめた安全チェックシートでトラブルを防げると、「あ、自分でも役に立てたかも」と実感できます。

・続けることで視野が広がる
今は「とにかく覚えることリスト」が頭の中にありますが、経験を積むと次第に「どうすれば、もっと効率化できるかな」「こんな資格も取ったら役立つかな」と考えられるようになります。

悩むことも多いですが、小さな一歩を積み重ねると、確実に自分のスキルになっていきます。完成した建物を見られる日は、きっと大きな達成感につながると思います!